安心安全で効率の良い資産形成の方法は、国をマネること
スパっと一言で、安心安全で効率の良い資産形成の方法って何ですか?
今から資産形成をしていきたいんだけれど、リスクの高い方法はイヤだし、納得の行く方法を知りたい
という、FP業を始めたての頃なら
そんな無茶ぶりな質問、恐ろしいっっっ
beginner
と思っていたような質問を、先日、初めて会うクライアントさんに久しぶりにされました(笑)
ちなみに、最近の僕なりの回答は「国と同じことをすることです」と答えています( ..)φメモメモ
なんか、「国と同じこと」って言われると、イメージとして「安心・安全」「効率良さそう」とか思いません?(笑)あ、僕だけならすいません…。
ただ、本当に国と同じ方針を取る方が効率が良いのは事実なんですよね。ということで、書いていきますね( ..)φメモメモ
大事な前提その1:まずは日本の借金問題の誤解を修正するところから
安心で効率の良い資産形成の方法って話なのに、なんで日本の借金問題という話題に飛ぶのかは、最後まで読んで頂ければ分かるかと思いますので、お付き合いお願いします(笑)
さて、まずは下記の図を見てください。
引用元 2016年12月末時点の国の借金に関する報道の切り取り
日本って借金大国なんです。日本って借金が1000兆円を超えているんです。という話を何となくニュースで見たり、聞いたりしたことってありますよね?で、ここでの大きな誤解の1つに、
=国民1人当たり約841万円の【借金を抱えている】
というものがあります。これ、大きな間違いです。
実際は、私たち国民が日本という国に【お金を貸している】状態にあります。要は、銀行や保険や年金などでお金を預けたり拠出している部分のお金が日本国債の買い付けのお金に使われているんですよね。
という流れです。
つまりは、日本自体は【債務者】(お金を借りている)で、私たちが【債権者】(お金を貸している)ということです。
大事な前提その2:お金をジャブジャブと印刷している
現在、日本は金融緩和の方向に舵を切っていまして、お金をジャブジャブと印刷して作っています(笑)詳細は、下記の記事を見てみてください。
お金の総量をガンガン増やしていますので、物の総量とのバランスで、どうしてもインフレが起きてしまいます。というか、インフレにしたいんですよね。で、結果として、円の価値が下がり(円安)、円以外の【外貨】や【現物資産】の価値が相対的に上がることになります。
はい、で、ここからが、今回の記事の本題です!
借金問題の改善:インフレ政策で、日本の財政はどんどんと健全化されている!
下記の図を見てみてください。
引用元 2012年12月末時点の国の借金に関する報道の切り取り 2016年12月末時点の国の借金に関する報道の切り取り
2012年度末の日本の借金総額は、約991兆円ありました。そして、2016年度末の日本の借金総額は1066兆円と増えています。これだけ見ると、借金が【増えている】わけなんですが、世界の基軸通貨であるアメリカドルベースで見ると、話は変わります。
2012年の安倍政権誕生まで、日本は奇跡の円高時代とも呼べる、1ドル≒75円まで円高が進行していました。で、2016年度は、1ドル≒110円辺りをウロウロしていました。で、アメリカドルベースで日本の借金を考えてみます。
1ドル≒75円とすると、991兆円
➡13.2兆ドル
2016年度末の借金 1066兆円
1ドル≒110円とすると、1066兆円
➡9.69兆ドル
つまり、13.2兆ドルの借金が、9.69兆ドルに【減った】わけなんですよね(笑)
円建てで見ると、借金は増えていて、ドル建てで見ると減っているわけです。
世界の基軸通貨のアメリカドルベースで考えると、日本はザックリと、約27%もの財政健全化が図れたわけです。
大事なポイントは、【円の価値を下げる事で、円建の借金の価値も下げた】ということです。
では、次にいきます。
保有外貨資産の上昇:インフレ政策で、日本の財政はどんどんと健全化されている!
下記の図を見てみてください。
財務省が発表している日本の外貨準備高に関してのグラフになります。(金保有も含む)
日本は中国に次ぐ、世界第2位の外貨保有国です。要は円以外の資産として外貨をたくさん持っているわけです。途中で外貨を円にして利益を出していたりと、細かいことはさておき、ザックリとしたイメージだけお伝えします。
ちょっと見づらいかもですが、2012年度も2016年度も、外貨準備高は約1.2兆ドルを超えています。
で、ここに先ほども考えたように、2012年度の1ドル≒75円、2016年度の1ドル≒110円という為替も含めて数字を追ってみます。
➡約90兆円
1ドル≒110円で考えると、2016年度は1.2兆ドル
➡約132兆円
つまりは、約90兆円が約132兆円になっているわけで、ザックリと、46%の含み益が出ています。
大事なポイントは、【円の価値を下げ相対的にドル高にする事で、円換算での外貨資産価値を上げた】ということです。
ここまでのポイントを整理すると、
という流れになります。非常に効率が良いですよね(笑)借りている借金の価値を減らし、持っている資産の価値を増やしたわけですから。
2012年までのデフレ・円高時代は、円が最強だった
資産と負債の状況を理解するために、国と国民の資産&負債のバランスシートの変化を見てみます。言葉自体は難しく感じるかもですが、イメージでとらえると簡単です。
以下の図を見てみてください。
2012年までは、【デフレ・円高】でした。デフレ=物価が下がる、円高=円が強くなり外貨の価値が相対的に下がるという状況だったわけです。
日本という国は、資産として、外貨建て資産や国有地などの不動産資産も持っています。負債としては、国債発行と言う形で、国民から円建ての借金をしています。この状況で、デフレ・円高が進んでいたわけです。
円高=円が強くなり、外貨が弱くなる
➡国有地などの不動産資産の価格が下がる(国にとってダメージ)
➡円建ての借金の価値が膨らみ、外貨建て資産の価値が下がる(国にとってダメージ)
ということで、日本という国にとっては、財政を圧迫するポイントばかりだったわけです。
で、今度は、日本国民の状況を見てみます。国民の資産の大半は、高齢者が保有していると言われている日本ですから、資産の構成割合で考えると、円建の預金がたくさんあり、家のローン支払いなどは終わっているという状況が想定されます。(現役世代は、貯金が無く、ローンが膨らんでいるという状況かと思いますが。)
➡持っている円建ての預金の価値が高くなる(国民にとってハッピー)
ということで、円建て預金をたくさん持っている国民にとっては非常にありがたい状況だったんですね。この時代、【海外旅行が安く行ける】【ブランド品を買うなら海外で】という言葉を良く耳にしていたのは、円が強くなっていたからです。
2013年からはインフレ・円安時代で、円の価値が減少している
2012年までと違い、2013年からは、円の価値を下げていきながらインフレを目指す方向に切り替わりました。(詳細は、下記の記事を見てみてください。)
で、下図を見てみてください。
2012年までに起きていた現象とは、完全に逆の動きをすることになります。
まずは、日本という国の立場から考えてみます。
円安=円が弱くなり、外貨が強くなる
➡国有地などの不動産資産の価格が上がる(国にとってハッピー)
➡円建ての借金の価値が減少、外貨建て資産の価値が上がる(国にとってハッピー&ハッピー)
では、次は国民の立場から考えてみます。
➡持っている円建ての預金の価値が減少(国民にとってダメージ)
はい、デフレ・円高時代とは完全に逆の話になっています。
円建て預金がメイン資産である国民にとっては非常に迷惑な状況に変化しました。デフレ円高自体は、【海外旅行が安く行ける】と言っていたのが、この状況も逆転。現在、海外からの外国人観光客にとって、外貨ベースで見ると【日本旅行が安くで行ける】という状況に切り替わったわけです。安倍首相が海外からの訪日客を2020年に4000万人、2030年に6000万人にすると発表していますが、観光を後押しするなら、円安に進行させる方が外国人は日本に来やすいわけです。
言いたかったポイント:「インフレ・円安」という状況を活用する
日本自体が、国民から大量の「円建て借金」をした上で、「外貨資産」と「不動産資産」などを持っているわけです。で、インフレ円安を進行させる中で、「円建て借金の価値を下げて」「外貨資産の価値を上げて」「不動産資産の価値を上げて」、急速に財政を健全化させているわけです。
ということは、日本国民であるあなたも同じ波に乗る方が効率が良いわけです。要は、金融機関からの低金利の円建て借り入れを上手く活用して(円建て借金の価値を下げて)不動産資産を保有し(不動産資産の価値を上げて)、持っている預金などを賢く外貨資産に変えておく(外貨資産の価値を上げる)というやり方です。
まとめ
「スパっと一言で、安心安全で効率の良い資産形成の方法って何ですか?」答えは「国と同じ方法で資産を増やすこと」です!ちょっと長くなりましたが、イメージは分かって頂けたと思います。(と、思いたい(笑))
要は、円以外の資産をしっかりと作り、円の借り入れすら上手く活用して資産に変えてしまうということを言いたかったんです( ..)φメモメモ
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では、今回はここまで~