老後資金2000万円問題:老後の生活費の平均はいくら?年金だけでは足りない?平均余命から見てどのくらい必要?
● 老後の生活費っていくら必要?
● 年金だけでは足りない?
● どんなアドバイスがある?
よくよく話題になる、老後資金のことをテーマに記事にします。
■ 日本政府の方針も把握する
■ その上で自分自身で対策する
しっかりと理解して豊かな老後に備えたいものですよね(´・ω・`)
この記事では、僕自身が【FP歴11年】の中で実際にクライアントさんにお伝えしていることなどを書いていきます。
大枠のイメージだけでも掴んでもらえたらと思います。
まずは、老後生活の期間を知るためにも平均余命を見てみる
老後生活の期間を知らないことには、始まらない!ということで、「65歳からを老後生活」と捉えた場合を仮定して、65歳以降の平均余命を見てみます。
引用元 厚生労働省HP 平成28年簡易生命表の概況の結果の概要1:主な年齢の平均余命のP1より
➡寿命は84.55歳 老後期間は約20年間(240か月) 女性 ➡寿命は89.38歳 老後期間は約25年(300か月)
65歳時点での平均余命 19.55歳
65歳時点での平均余命 24.38歳
とわかります。
今回は女性側の老後期間約25年(300か月)に合わせて、平均寿命を90歳と仮定して考えていきます。
保険プランナー達がよく使う老後の生活費シュミレーション
下記の図を見てください。
参照元 とある大手保険会社のプランナーさんが使用している資料より(笑)
上記を見てもらうと、3つの数値が出てきます。
夫婦2人平均実支出➡28.3万円/月
夫婦2人のゆとりある老後の生活費➡36.6万円/月
平均的な老後生活のためには毎月5万円が不足
上記の数値から考えると、厚生年金額だけでは平均的生活のコストは賄えず、毎月5万円が不足することになります。
5万円×300か月=1,500万円が不足。
つまり、65歳までに1500万円の貯蓄をすればOKということになります。
ゆとりある老後の生活のためには毎月13.3万円が不足
厚生年金額だけでは、ゆとりある生活のコストは賄えず、毎月13.3万円が不足することになります。
13.3万円×300か月=約4,000万円が不足。
つまり、65歳までに4,000万円の貯蓄をすればOKということになります。
でも、これって本当なのでしょうか?!?(笑)というか、この記事を書いている現在のリアルな数値を知りたいので、もうちょっと調べてみることにします!
厚生労働省、総務省統計局、生命保険文化センターを調べてみた
お堅い言葉が並びますね(笑)統計が出ている年度は若干バラつきますが、老後の生活費に関わる数値を調べてみました。
夫婦2人の平均厚生年金額は?:厚生労働省
厚生労働省のHPより。具体的には、「平成29年度の年金額改定について」の別添PDFファイルより。
プランナー使用の資料:23.3万円/月
厚生労働省の資料:22.1万円/月
夫婦2人平均実支出は?:総務省統計局
総務層統計局のHPより。具体的には、「家計調査報告(家計収支編)-平成29年(2017年)平均速報結果の概要」の世帯別性別の家計収支(二人以上の世帯)PDFファイルより
プランナー使用の資料:28.3万円/月
総務省統計局の資料:29万円/月
※数値にバラつきはあるものの、60歳~69歳の世帯の数字を引用。
夫婦2人のゆとりある老後の生活費は?生命保険文化センター
生命保険文化センターHPより。具体的には、「生活保障に関する調査」の平成28年度生活保障に関する調査の速報版PDFファイルより。
プランナー使用の資料:36.6万円/月
生命保険文化センターの資料:34.8万円/月
調べた数値で再度、老後の生活費に関するシュミレーション
下記の図を見てください。
厚生労働省、総務省統計局、生命保険文化センターより引用した数値を入れています。
上記を見てもらうと、3つの数値が出てきます。
夫婦2人平均実支出➡29万円/月 夫婦2人のゆとりある老後の生活費➡34.8万円/月
平均的な老後生活のためには毎月6.9万円が不足
上記の数値から考えると、厚生年金額だけでは平均的生活のコストは賄えず、毎月6.9万円が不足することになります。
6.9万円×300か月=2,070万円が不足。
つまり、65歳までに約2,100万円の貯蓄をすればOKということになります。
ゆとりある老後の生活のためには毎月12.7万円が不足
厚生年金額だけでは、ゆとりある生活のコストは賄えず、毎月12.7万円が不足することになります。
12.7万円×300か月=約3,800万円が不足。
つまり、65歳までに約3,800万円の貯蓄をすればOKということになります。
ちょっとだけ数値が変わりましたね。
でも、これでは今後の予測数値とは言えないので、もう1手間かけてシュミレーションを追加します!
というか、今からが一番大事!です( ゚Д゚)(笑)
年金の支給額をアグレッシブに減少させる方向
≫マクロ経済スライド方式?!年金は破綻しないが、年金に依存するのはNG・アウト
上記の記事でも書きましたが、今後、年金の支給額は減額方向に向かいます。これは、誰しもが何となく気づいていることかと思います。
で、ちょっと極端ではありますが(物価上昇下落などもあるので厳密な話ではありませんが)、イメージでとらえて欲しいのが下図です。
≫マクロ経済スライド方式?!年金は破綻しないが、年金に依存するのはNG・アウト
で書いたように、もし、毎年1%程度ずつ確実に年金支給額を減額する方向になった場合、(スライド調整率を利用すれば、統計情報の弄り方次第でアグレッシブに年金を減額することが実質可能)、
現在30歳の方が年金を68歳から受給開始出来たとしたとするなら、38%減となります。
そうすると、上手の右側にあるように、
この13.7万円/月の数値をもとに考えた場合、
平均的な老後生活のためには毎月15.3万円が不足?!
上記の数値から考えると、毎月15.3万円が不足することになります。
15.3万円×300か月=約4,600万円が不足。
ゆとりある老後の生活のためには毎月21.1万円が不足?!
上記の数値から考えると、毎月21.1万円が不足することになります。
21.1万円×300か月=約6,300万円が不足。
不足額が明らかに拡大します( ゚Д゚)
あくまで予測シュミレーションですが、「もしも・・・」を考えて、しっかりと今から資産形成をすることがリスクヘッジになると、僕自身は考えています。
以下の新聞記事も怖いことが書かれてあります。
2043年度には、今の価値に換算して年100万未満に
参照元 2017年1月21日 朝日新聞
旧厚生省で年金局基金数理室長を務めた国際医療福祉大の稲垣誠一教授の試算によると、
ということが書かれています( ゚Д゚)
年100万円で生活って出来ますかね・・・。
本当に対策を考えておかないと、自分自身の将来を真剣に考えて資産形成をしておかないと、苦しい経済状況が待ち構えていそうですよね。
まとめ
● 老後の生活費っていくら必要?
● 年金だけでは足りない?
● どんなアドバイスがある?
どの数値を見るか次第ではありますが、豊かな老後生活を目指すなら、
となりました。
しっかりと準備して豊かな老後に備えたいものですよね(´・ω・`)
ただ何となく生きていれば大丈夫な時代ではありません。
しっかりと勉強していきましょう
ということで、今回はここまで!