ファイナンシャル・プランナー(FP)とは、
お金の知識を使って、
世の中のほぼ全ての人が抱えている
お金の不安を取り除く手段・方法を
提供するお金の専門家です。
FPの資格は、
取りたい資格ランキングで
上位にランキングされる資格です。
つまり、
多くの人がお金の事について
・勉強したい
・資格を持って何とかしたい
と思っているわけです。
今回の記事では
FPの資格について解説をします。
FPを仕事として選択するときに、
資格を取ることは必要ではありませんが、
どんな資格があるのかについて
一応説明します。
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格とは?
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-1-1024x318.jpg)
国家資格としては、
ファイナンシャル・プランニング技能検定
(FP技能検定)に合格することで
得ることができる
ファイナンシャル・プランニング技能士
(FP技能士)があります。
最上級の
1級ファイナンシャル・プランニング技能士の他、
2級、3級のランクが用意されています。
FP技能士は、
厚生労働省より
職業能力開発促進法の規定に基づき
行われる国家検定で合格者は
○級ファイナンシャル
プランニング技能士
の使用が認められます。
民間資格としては、
AFP
(アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー)と、
CFP
(サーティファイド ファイナンシャルプランナー)の2種類があります。
AFPは、
全国で約16万人
(2022年3月時点)の方が
登録されています。
2級FP技能士と同等の資格と
言われています。
CFPは、
世界25カ国で認められる世界水準の
サービスを提供できることを
証明する資格で、
AFPの上位資格にあたり、
1級FP技能士と
同等の資格になります。
日本には約2.5万人
(2022年3月時点)の方が
活躍されています。
- FP技能士
- AFP/CFP
は名称独占資格なので、
資格を取得しなくても
“ファイナンシャル・プランナー”として
活動できることは知っておいてください。
そもそもファイナンシャルプランナー(FP)って何?
ファイナンシャルプランナー(FP)は人生設計のアドバイザー
FPは顧客の人生の夢を実現するために
資産面から総合的に
アドバイスを行う専門家です。
人生の中で、
- 結婚
- 出産
- マイホーム購入
- 転職・退職
など
様々なライフイベントが発生します。
また、将来の夢や計画について
考えていることもあるかと思いますが、
これらに必ずと言っていいほど、
つきまとうのはお金の問題です。
このような
ライフイベントや夢などに
欠かせないお金の問題を分析し、
解決手段を提供するのが
FPの役割です。
ファイナンシャルプランナー(FP)の活動領域はさまざま
FPには
企業に所属して資産管理や資産形成を
サポートする企業系と、
特定の企業には所属しない
独立系が存在します。
企業系FPは金融機関
(銀行・証券会社・保険会社)や
不動産関連企業に所属するFPです。
一方、
独立系FPは、
幅広い金融商品を組み合わせての
資産形成の提案、相談業務
執筆活動や講演など
様々な形や領域で
活躍される方が多いです。
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格=専門家としての信頼性を担保する
FPの資格は
独占業務資格ではないので
資格を取得しなくても、
仕事は可能です。
一方で、
資格を取得するにはたくさん勉強をして
知識を習得することが必要なため、
FP資格を持っているという事は、
確かな知識を持っているという
信頼性を担保できるという面もあります。
ファイナンシャルプランナーの資格をとるためには?
ファイナンシャル・プランナーの
資格試験について説明します。
ファイナンシャルプランナーの国家資格のFP技能検定について
(1)主催団体
国家資格である
ファイナンシャル・プランニング技能検定は
「一般社団法人
金融財政事情研究会(以下、きんざい)」
と
「NPO団体日本ファイナンシャル・
プランナーズ協会(以下、FP協会)」
の2団体で行われます。
どちらの団体で受けても
取得できる資格は同じです。
(2)試験の内容
FP技能検定は、
学科試験と実技試験に分かれています。
学科試験は、
2級と3級については
きんざいとFP協会の双方で
行われます。
1級の学科試験はきんざいのみが
主催しています。
実技試験は、
きんざいとFP協会が
それぞれ主催しています。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-2.jpg)
きんざい主催の
実技試験が複数あるのは
主に金融機関に
所属する方が受験するため、
その専門知識を
活かせるようにするためです。
(3)FP技能検定の受験資格
2級技能検定は、
- 3級の合格者
- または2年以上の実務経験
が必要です。
1級技能検定の受験資格は、
- 2級合格者で実務経験が1年以上、
- または実務経験5年以上の方
が受験可能です。
実務経験とは次のようなものがあると
概ね認められるようです。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-3-1024x400.jpg)
(4)試験日・試験地・受験料
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-4-1024x367.jpg)
1級のFP技能検定は、
きんざい主催の試験開催は
⇒年に3回、
FP協会主催の試験は
⇒実技試験のみ9月に1回行われます。
試験地も、FP協会は14地域と
開催地が限定されています。
受験料は
上位の級になるに従い
高額になります。
1級実技試験の受験量は2万円台と、
かなり高額です。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-5-1024x232.jpg)
2級、3級のFP技能検定は
学科試験と実技試験は、
主催団体にかかわらず
毎年1月、5月、9月の
年3回開催されます。
(5)出題型式・試験時間
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-6-1024x525.jpg)
出題型式は、
2・3級の学科試験は
マークシート方式で、
3級が3択なのに対して
2級は4択と難易度があがります。
また、実技試験は、
2級、3級共に記述式です。
設問も長く、
計算機で計算が必要な問題もあり、
実際の相談業務により近い型式です。
1級は、
学科試験が基礎編と応用編と
さらに分かれていて、
- 基礎編がマークシート方式
- 応用編が記述式
です。
実技試験は、
主催団体によって形式が異なり、
きんざいが主催する試験は
口頭試問、いわゆる面接試験です。
FP協会が主催する試験は筆記試験です。
試験時間は、
- 2級、3級の学科試験は120分、
- 2級の実技試験は90分、
3級は60分と上位級の試験時間のほうが
長くなっています。
1級の学科試験は、
- 基礎編150分、
- 応用編150分
の合計300分(6時間!)の
長丁場となります。
実技試験については、
きんざい主催の試験は
面接の前に設問を見る時間
約15分+面接時間約15分の
合計約30分を2回行いますが、
拘束時間は半日ぐらいあると
みておいた方が良いです。
一方、
FP協会主催の実技試験は、
120分です。
(6)合格基準、合格率
各試験の合格基準は、
- マークシート方式
- 記述式
- 口頭試問
の違いはありますが、
6割以上正答で合格になります。
では、
各級の合格率を主催団体別に
直近3回分を見てみましょう。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-7-1024x664.jpg)
2級・3級の試験では
主催団体で合格率が異なりますが、
出題される問題は
どちらの団体でも共通ですので
FP協会主催の試験が
簡単という事ではない事に
注意が必要です。
1級については、
学科試験の合格率が低いのが
特徴的ですね。
(7)合格に必要な勉強時間・コスト
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-8.jpg)
また、
知識をインプットするためには
テキストや過去問が必要ですので、
4~6000円は必要です。
教育機関などの
受験講座を申し込むと
1万円~15万円ぐらいがさらに必要です。
ファイナンシャルプランナー民間資格のAFP、CFP認定制度について
AFP/CFPは試験に合格することで
付与されるものではなく、
研修修了や実務経験の
条件をクリアすることで
認定を受けるものとなっています。
認定方法は、
⇒研修を受講して終了すること、
⇒資格審査試験の合格と研修の受講
+実務経験を満たすことで、
日本FP協会が認定します。
AFPの認定のための条件
AFPに認定されるための条件は、
2級FP技能検定に合格して
AFP認定研修を修了することです。
AFPになるための試験
というのはありません。
AFPの認定研修の種類
FP協会より
認定を受けている教育機関が
開催している研修コースには、
4種類用意されています。
また、研修形態は
- 集合研修(通学)
- 通信研修
のどちらかを選ぶことも可能です。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-9-1024x562.jpg)
3級課程を提供している
教育機関はありません(2023年3月現在)。
コストだけで見ると、
技能士過程を
通信で受講するのが
最も安いですね。
CFP認定のための条件
CFPは、
以下の条件を満たした方が
CFPとして認定されます。
- AFP認定者であること
- 6科目あるCFP資格審査試験に
合格したこと - CFPエントリー研修を修了し、
かつ通算で3年以上の実務経験が
ある方が認定されます。
資格審査試験
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-10-1024x592.jpg)
一度に6課目受験する人もいれば
1課目ずつ3年にわたって
受験する方もいます。
一括受験の場合は、
6時間の試験を、2週にわたって
受験することになります。
FP技能検定と違って、
試験によって合格ラインが
変動するのが特徴です。
確実に合格するには
6割以上の正答が必要。
受験者が良く使う
テキストと過去問をそろえると
1課目あたり3000~7000円必要です。
エントリー研修
講習参加の条件は、
次の条件をすべて満たしている事です。
●CFP®資格審査試験
全6課目合格者であること
●受講時点でAFP認定者であること、
または日本FP協会が定める
大学院で所定の課程を修了していること
受講の方法はeラーニング形式で
受講料は無料です。
研修の修了までに約2週間必要です。
実務経験
資格審査試験合格前10年から
CFP認定の日までの間に
通算3年以上の実務経験が
あることが必要です。
足りない場合は、
実務経験とみなされる研修を
受講することで補充することができます。
実務経験として申請できるのは、
FP協会によると
次の2つを満たすことが必要です。
FP実務の6ステップの
いずれかを経験している事
「顧客」がいること
FP協会によると、
条件1のFP実務の6ステップとは、
- 顧客との関係確立とその明確化
- 顧客データの収集と目標の明確化
- 顧客のファイナンス状態の分析と評価
- ファイナンシャルプランの検討・作成と提示
- ファイナンシャルプランの実行援助
- ファイナンシャルプランの定期的見直し
を指し、
これらのいずれかができていれば
実務経験とみなされます。
ファイナンシャル・プランニング
技能士資格とAFP/CFP資格との
関連を図にしておきます。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-11-1024x668.jpg)
矢印で示したルートに従って
資格を取得することができます。
多くの人は、3級
ファイナンシャル・プランニング技能士の
取得からスタートすることになります。
FP資格の取得のために教育機関を利用した場合のコストと時間は?
FP3級、FP2級技能検定とAFP向け講座を提供している資格教育機関
FP講座を提供している
代表的な教育機関の講座を
ピックアップしました。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-12-1024x401.jpg)
教育機関は、
大手資格予備校から通信教育専門の
教育機関まで幅広く存在します。
所要時間は、
講義時間や模擬試験を受ける
時間の合計です。
講義時間に加えて、
過去問を解く時間も
別途必要ですので、
講座を受けるための
最低限必要な時間と思ってください。
FP1級技能検定、CFP資格審査試験向け講座を提供している資格教育機関
FP資格の最上位、
FP1級とCFPの講座についても
代表的なものをピックアップしました。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-13-1024x418.jpg)
FP1級やCFPのような最上級資格は、
さらに時間もコストもかかりますね。
ファイナンシャルプランナーの資格取得後に発生するコストは?
ファイナンシャル・プランナー
技能士の資格は永久に有効です。
更新料などコストをかけることなく永久に
「〇級ファイナンシャル・プランニング技能士」を
使用することができます。
更新には、
継続教育を受けることが必須で、
- AFPであれば15単位、
- CFPであれば30単位
取得することが必要です。
また、FP協会に登録が必要なので
年会費(CFP認定者はCFP会費も)
を納める必要があります。
継続教育によって
新たな知識を得る機会がある一方で、
資格を維持するコストがかかります。
![](https://fp-bu.com/wp-content/uploads/2023/03/19-14-1024x359.jpg)
ファイナンシャルプランナーになるために資格は必要?
まとめますと、
●FPの資格には
・国家資格(FP技能士)と
・民間資格(AFP/CFP)がある。
●FPの資格は、名称独占資格。
つまり業務を独占できる
資格ではない。
●FPの資格を取得に
コストと時間がかかる、
AFP/CFPは
資格の維持コストも必要。
特にFPを副業として選択する方には、
マネタイズに直接結びつかない
資格取得のために
時間やコストをかけるのは
もったいないですよね。
FPの資格の取得を優先するのか、
実績を上げている先輩FPのノウハウを
吸収して収益を上げることを優先するのか、
しっかりと検討しましょう。
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